悲しみに慣れないで

 「我々の悲しみに慣れないでください」

 この言葉をネットニュースで見つけた時、ぎくりとしました。ゼレンスキー大統領夫人のインタビュー記事です。一時期は朝起きて涙が出るぐらい感情を揺さぶられ、何か進展はないだろうかと戦争関連のニュースを熱心に見ていたのに、だんだんと衝撃が収まり鈍化してきました。日本はGWに入り、私も人並みにリラックスしています。「なんでも慣れてしまうものなんだな…」

 「愛の反対は憎しみではない、無関心だ」とマザー・テレサの有名な言葉があるけど、本当にその通りですね。憎むことにもエネルギーを使いますから。無関心、つまり「私知らないです」がいちばん楽な方法なのです。人間、自分を守るために無関心の鎧を着る時がありますよね。

 私もよく無関心の鎧を着ています。生身の自分でいると傷だらけになってしまいますから。それは防御として必要なので、着たり脱いだりしながら生きています。

 悲しいニュースは聞かなかったことにしたい時がある、でもやっぱり関心もある。戦争の悲惨さには慣れたくないので、無関心の鎧は着ないでおこうと思います。

 

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